3・11以外の被災

 
静寂の火力発電所


勿来は福島・いわき市でも最南部に位置する町。先日支援に入った小名浜とは隣町になるが、町の様子が少し異なるように感じた。しかし海岸近くに行くと・・・・やはり集落は全滅状態。火力発電所は一見なにごともなかったように建っているが、その静けさは異様だ。ここも津波を被って釜が使用不能になったという。

画像に映る粉砕されたコンクリートは堤防だ。基礎の部分が上を向いて根こそぎ破壊されたのがわかる。




P5220076_convert_20110523201936.jpg 
整体師の先生方


今回、震災支援「ウシトラ旅団」の呼び掛けに快くこたえていただいた先生方にはこころからお礼を申し上げたい。

訪問先はいわき市勿来の南の森スポーツパーク避難所。長い避難所生活でさぞご苦労が多いだろうと思い、首や肩、腰、手足などの調子が悪い方々を先生方の技術と知識でなんとかしていただこうというのが今回のミッションだった。


P5220075_convert_20110523201906.jpg 

P5220068_convert_20110523201830.jpg 
治療風景

スポーツパークだけあって床に敷かれているのは柔道の畳。衛生面、安全面、設備とほぼ完ぺきな避難所。一時は350人ほどが避難していたということだったが、この時点では約70人が残っていた。この70人の方々はどういう人達かといえば、実は3.11の被災者ではない。これには話を聞いて驚いたのだが、彼らの多くは4月11日、12日の震度6弱の余震によって家が倒壊、半倒壊した人々なのだ。

しかもなんと被災申請が下りていないのだという。したがって被災者生活再建支援金、災害援護資金などを申請することもできないというのだ。これは事実関係を調べていないのでなんとも言えないのだが、申請受理には順番があるのだと、ある避難者が言っていた。つまり、3・11の震災、津波が第一、第二に原発避難。それから余震災害だ、というのだ・・・・・そんなことが本当にあるとすれば、忌々しきことだ。

治療を行いながらそんな話がポンポン出てくる。みなさん話をしたがっている。災害以外の話でも出てくるのは自分のふるさとがいかに素晴らしいところであるかということ。「今時は鮫川でうなぎが捕れる。上流はヤマメもいいだろう。去年の秋は舞茸がえらく採れた。河口ではアワビだって獲れっぞ・・・・・そう言って「それなのにこんなになっちまって」という声を呑み込んで「この頃は余震も少なくなって飽きちまう」と冗談で災いを振り払うように笑った。

先生方の治療は一時的なものに止まらずに、日常の体操や歩き方などで自分でできる「治療」にも力を入れていらした。
「次はいつ来んだが?」というリクエストも出て先生方のご苦労も報われたと思う。勿来には他に2か所ほど避難所があるという。徐々に減ってくる避難者はこの南の森スポーツパークへ集約されるのではないだろうか、という見立てもあり近々先生方に再訪をお願いした。
ウシトラ旅団の支援も長く続ける必要をまた強く感じた。





スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

なんの代表者でもありませんが

地元の人間として言わせて下さい。

本当にありがとうございます。

cobakobaさん

最初はね、釣り友のcobakobaさんがいわきにいて3・11以来心配でさ、なにはともあれつっぱしってしまったのだけれども、だんだん福島の状況が見えてくるにつけじっとしていられなくなったのです。この災害は日本人全員で乗り越えなくてはならないのは言うまでもないのですが、今日もいわきのママさん達が文科省に押し掛けたように、福島は原発問題をも抱えての復興というとてつもない荷物をしょっているわけです。できることは、考えつくことは行動に移したい、とそう思います。

No title

ボクは東京在住ですが・・・

自分にできることだけ、最低限かもしれません

でも、それだけは継続を・・・。


本当にお疲れ様です。頑張って下さい。

G2Creamさん

みなさん出来る事をすればいいのだと思います。私は福島に行って見て聞いて知ったことを東京に戻って報告するだけです。なんの芸も技術も知識もありませんが、そういう人達と被災地の人達を結び付けるのが役割だと勝手に思っています。

はじめまして!

フライ旅と申します。

私の実家近くまで震災支援をいただき感謝申し上げます。

いわきの渓もなかなかフライを楽しめるフィールドがありますので、東電の件が落ち着いたらご一報ください。

いわきの渓をご案内させていただきたいと存じます。

ほんとに、ご支援ありがとうございました。

フライ旅さん

返信遅くなりました。毎春は浜通りに行くのが楽しみでした。今は鮫川、夏井水系がかろうじて釣りができるのでしょうか?といっても当然放射能の下での釣りですね。木戸や請戸にはいつになったら行けるのでしょうか?
いわきは日本の原発のあり方を考え直す重要な地域になっています。いわきの問題は東京、日本の問題に直結していると思っています。支援も長く続ける必要があり「ウシトラ旅団」としても資金を含め様々なことを考える必要があるようです。リンクにあるウシトラのブログもよろしくお願いします。
プロフィール

somebin

Author:somebin
東京都練馬区在住
FF歴35年を超えました。まだまだ修行中の身なれど
少しでも役に立つ記事が書ければ幸いです。

カテゴリ
最新記事
最新トラックバック
最新コメント
月別アーカイブ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2カウンター
オンラインカウンター
現在の閲覧者数:
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR