森林除染

 
渓への道程


釣り支度を済ませてロッドを片手に渓へ下りて行く。この時の高揚はだれもが感じるものだろう。

福島の鮫川村で役場の農林課が除染モデルテストを始めた。ここでも国や東電が具体的な方策を示さないものだから自分たちでの「自己防衛」が行われる恰好だ。当然彼らも県や林野庁の資料、見解、判断などこれまでにも求めてきたのだろう。


8月に林野庁管轄の独立行政法人「森林総合研究所」は福島県内の山林で測定と除染テストを行っている。
たとえば大玉村の杉林では・・・・・・・・

空間線量:0.33μsv/h

濃度       
生葉        :11.700ベクレル/kg
枝・樹皮  :5.140  ・  1.312ベクレル/kg
落葉        :23.800ベクレル/kg
表層土壌 :1.300ベクレル/kg

汚染の度合いとしては落葉、生葉、樹皮、表層土壌、地中、辺材・心材という順番。

この大玉村での除染テストは12×12mで落葉を取り除いた結果0.77μsv/hが0.63μsv/hに低下。取り除いた落葉は450kgだったという。
こんな計算をしてもラチもないが、福島県の森林面積は972.000haで全県土の71%を占めている。
1ヘクタールは10.000㎡だから単純計算で先程の除染テスト面積144㎡で割ると30.375.000tの落葉を除去しなくてはならない。こうなるともうどれ位の物量なのか見当もつかない。たかだか20%の減染率でこれだけの手間と費用をかけられるわけがない。


p1239_cover.jpg 
IAEA報告書


チェルノブイリ事故後20年を経てIAEAが発表した報告書。さまざまなデータが収められているが、森林に関するデータを見つけた。チェルノブイリ一帯の森林は事故後「放置」されたと聞いたことがある。あまりに広範囲であるため諦めた格好だろうか。


FIG_3_43.jpg 
セシウム137の森林に対する影響



事故後時間が経つにつれ、とかく薄れがちな放射性物質への関心。時間が経ってもセシウムは無くならない。少なくとも数十年は。こと森林では無くなるどころか増加の一途をたどって12・3年でピークをむかえる。

先程の福島大玉村の調査によると最も染量が高かったのは落葉。落葉に着いたセシウムはいずれ樹木が吸い上げることになる。生葉に付着したものはいずれ地面に落ち・・・・・と、サイクル化する。しかも光合成による濃縮作用もあるようだ。

12・3年を過ぎるとグラフは下降線をとるが、これはセシウム137の実効半減期によるもの。半減期は30年と言われているが放射性崩壊はそれ以前から起こるらしい。

たぶん日本の森林も「放置」され半減期を待つということになるのだろう。だからこそ里山や林業作業、水源などのエリアをしぼって汚染マップを作成し、除染の効果を予測しながら国の指導と責任でやれることを成してもらいたい。

この話は福島だけではなくそうとうな広範囲に渡っているはずだ。

釣りに出かけるたびに森の放射性物質など気にしてはいられないし、気にしたらそもそも釣りに行けない。だけれど、たとえばウェーディングシューズはよく洗うとか、部屋に持ち込まないといった配慮はあってしかるべき、なのかもしれない。



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東京都練馬区在住
FF歴35年を超えました。まだまだ修行中の身なれど
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